旅行情報 海外 モロッコ【I know "Unknown"】Vol.6

風の街・エッサウィラの旅人


2007/10/16

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風の街・エッサウィラの旅人

風の街・エッサウィラの旅人

風の街・エッサウィラの旅人

真っ白いカモメの群れが青空を埋めるように浮遊する。開放的な光と、心地いい潮風が終日吹き抜ける。波立つ海に美しい城壁はそびえ、世界遺産のメディナ(旧市街)を囲む。マラケシュからタクシーで3時間、真西へ200キロ。海が見え、白い町並みが姿を現した。乗り合わせたモロッコ人の旅人の目が輝く。“エッサウィラ”だ!

古くから、世界中の芸術家、文人、ミュージシャン、サーファーが集まり住み着き、時を止まず旅人を魅了する、モロッコ人にとっても一度は訪れたい、憧れの街。モロッコ中部、大西洋沿岸。降り立ち迎えられたのは、強く心地いい、潮の風。その町の名こそ、エッサウィラ。人々は親しみを込め、風の街と呼ぶ。

西洋からの支配、 貿易と軍事の拠点として港岸都市として栄えた歴史から、ポルトガルやフランス、ベルベル人の建築、芸術が融合し、独特の文化が創られた。ジミ・ヘンドリックスもかつて常宿を持ち、インスピレーションを得に滞在していたひとり。彼の愛したグナワ音楽(ベルベル人とアフリカ民族融合の音楽)発祥の地でもあり毎年6月の音楽の祭典グナワフェスティバルには、この小さな港町は賑わう活気と人波に包まれる。

独特の開放感とゆるさ、穏やかな空気、居心地の良さがエッサウィラの魅力。フェズ、マラケシュの刺激的な喧噪、人波、迷宮への興奮、そんな魅力とは全く違う、何もしない、ゆったりとした時の流れに身を委ねる、そんな贅沢を気づかせてくれる地。

食事も美味しい。港町ならでは、名物はやはり豊富で新鮮な魚介類。肉がメインのクスクスやタジンも、エッサウィラとばかりは魚が主流だ。港やメディナのあちらこちらでシーフード屋台が並び、その場で調理して食べさせてくれる。もちろんすべてその朝捕れた新鮮な地魚ばかり。大西洋の鮮魚を、この町では存分に堪能できるのだ。

5つの門が目印の目抜き通りを中心に、碁盤の目のメディナを気の向くままに散歩する。前衛的なギャラリーに出会ったり、軒並み連ねた色鮮やかなスーク(商店街)をのぞく。染色料、スパイス、グナワ楽器、骨董、貴金属、革製品、絨毯、ランプ、アロマ店・・・。世界でもエッサウィラ近郊でのみ自生する希少なアルガンツリーのオイルも手に入る。人懐っこい地元の人との交流も楽しい。店内でミントティーを振る舞ってくれ、おしゃべりが続く。

彼らの口癖はいつだって“マケムシュキム”(問題ないさ)。寛大で陽気な、風の街の住人だ。(Written by Eiko Kato from France)

古い城塞で思い思いにくつろぐ人々 古い城塞で思い思いにくつろぐ人々。実に自由な雰囲気だ。

ジミ・ヘンドリクスの愛したグワナ音楽が、そこかしこから聴こえてくる ジミ・ヘンドリクスの愛したグワナ音楽が、そこかしこから聴こえてくる。