マックロマンス(MAC ROMANCE)
1965年8月東京生まれAB型。1983年単身渡英しプロミュージシャンとして活動する。1988年帰国、バーテンダーに転身。1993年東京都目黒区自由が丘に「プースカフェ」を開店、自ら店に従事する。2003年バースタイリスト活動を開始。バーのプロデュース、カクテルブックの制作など多方面のフィールドで独自スタイルのバーワークを展開... 続きを読む
2007/12/21
東京ビッグサイトで年に2回開催されているアートフェスティバルに出店してきた。アート作品の出展ではない。例の屋台のバールのおでましである。先日、自由が丘のお祭りに出店したときのことをこのコラムでも話したことがあるけれど、若者が中心のアートイベントと自由が丘では当然ながら売れる商品が全然ちがう。
自由が丘の祭りではワインがよく売れた。おかわりをしていく人や、ボトルごと買っていくお客も少なくない。ワインといっしょにナッツやオリーブなどのおつまみもよく売れた。スパークリングワインも人気でこれもボトルで購入のお客が多かった。対して若者たちのイベント会場では、ワインの売れ具合はさっぱりである。屋台の真ん中のけっこう目につくところにディスプレーしているのだけれど若者たちの目には入らない。フルボトルのワインにプラスチックのカップとレーズンやチョコレートなどのつまみをいっしょにパッケージしたピクニックセットというのも並べてみたが、残念ながらこれは1セットも売れなかった。ワインが売れないとワインのおつまみも売れない。おつまみは売れ残ったら捨てるしかないので原価ぎりぎりまで値段を下げたのだけどあまり売れず、最後はご自由にお持ち帰りくださいの札を出した。(1分ですべてなくなった。)6万人以上の人が集まるイベントにまる2日間いて、売れたワインは結局ボージョレヌーボーのハーフボトルが2本だけという結果、同じ屋台で瓶のビールが1000本以上も売れたことを考えると、如何にワインが若者たちの興味の対象外であるかがよくわかる。
私は42才、もろにワインブームの影響を受けた世代、ボージョレヌーボーのお祭り騒ぎや有名ソムリエのうんちくとは無縁だけれど、ワインは私たちにとってとても身近な飲み物である。冷蔵庫を開ければ飲みかけのワインがいつもある。安くて気に入ったワインが見つかれば箱で買う。ホームパーティーをやったら客人は手みやげにワインを持ってくる。イタリアンやフレンチで食事のときはもちろん、寿司やさしみなどの日本食のときにワインを飲むこともある。カフェではお茶がわりにワインを1杯、夏は赤ワインも冷やして1杯、冬は熱燗、ヴァンショーにして1杯。ワインはもはや特別なものではない。コーヒーやビールやたばこやチョコレートやテレビやインターネットのように私たちの日常生活に普通に存在している。
そういう私たちの子供らもそろそろ成人、ワインブーマー2世たちの飲酒事情は如何に?彼らは親から影響を受け、ワインを好んで飲んでいるのだろうか?うむ。私の感じるところによると、答えはどうやらノオであるようだ。もちろん自由が丘の祭りと若者の集まるアートフェスティバルだけのデータだけを元に多くを語るのが危険なことは承知、正確な調査を行ったわけではないけけれど、今の若者は私たちの世代の人たちのようにワインを飲まないと私は思う。そして彼らはおそらく生涯を通してそんなにたくさんのワインを飲まないような気がする。根拠は何もないけれどたぶんこの予想は当たる。20年ぐらいのうちに、私たち世代のアルコール中毒者たちがみんな死んだら、ワイン専門店なんて跡形もなく消え去るのではないかしら。関係者のみなさまはそうなる前に今のうちから次何を売るか、考え始めることをお勧めするものである。

1965年8月東京生まれAB型。1983年単身渡英しプロミュージシャンとして活動する。1988年帰国、バーテンダーに転身。1993年東京都目黒区自由が丘に「プースカフェ」を開店、自ら店に従事する。2003年バースタイリスト活動を開始。バーのプロデュース、カクテルブックの制作など多方面のフィールドで独自スタイルのバーワークを展開... 続きを読む