タラソテラピーという言葉を聞いたことのある人は多いだろう。
具体的には、海洋性気候のもと、海水、海藻など、海の資源を用いて身体の内側から活性化させ機能を高めていく海洋療法のことで、健康増進、美容、リラクゼーションなどの効果が得られる。
その歴史は古く、古代ギリシャ・ローマ時代、戦争で負傷した兵士が温海水で傷を癒したのが始まりだとか。その後2000年以上たった19世紀末、フランス人科学者、ルネ・カントンが海水の治療効果を証明し、ようやくタラソテラピーに医学的な裏付けがなされるようになった。
1963年、フランス中世の面影を残す城壁の街、サンマロの格式ある老舗ホテル「ル グラン ホテル デ テルム」内に「テルムマラン ド サンマロ」が創設された。以来、フランスで最も信頼のおけるタラソテラピー施設として、各界著名人に愛されて、その評価は今なお揺るぎない。
その名門タラソテラピー スパの技術とホスピタリティを継承し本格的なタラソテラピーを提供する施設が、千葉県勝浦市の「テルムマラン パシフィーク」と神奈川県横浜市の「テルムマラン ヨコハマ ベイ」、愛知県蒲郡市の「テルムマラン ラグーナ」だ。
今回はこの4月から新たにメニューに加わった美と癒しのプランを体験すべく千葉県勝浦市の「テルムマラン パシフィーク」に向かった。
東京駅からJR外房線特級急「わかしお」に乗車し約1時間半で勝浦駅に到着。勝浦駅から施設までは電車の到着に合わせて専用の送迎バスが出ているのでアクセスは容易。施設に到着すると、まずは施設の簡単な説明と本日のスケジュールが手渡される。
温海水多機能プール「アクアトニック」
アルゴパック
ピシーナリラクゼーション
本日体験するのは、「アンチストレス」のためのプログラム。不眠や腰痛、肩凝りや目の疲れなどに効くという忙しく働く現代人にぴったりなコースだ。
まずは、テルムマランオリジナルの温海水多機能プール「アクアトニック」で全身の新陳代謝を促進。歩行浴や座浴、打たせ湯など10種類以上のゾーンは、33度〜36度と場所により温度が異なり、番号順に巡るだけで、適度な運動ができ、新陳代謝が促される仕組みに。筋肉の緊張を緩める水温と豊富なミネラル成分が身体を包み込み、これだけでリラックス効果抜群。
「アクアトニック」で充分に身体をほぐしたら、続いてアルゴパック。タラソテラピーと聞いてまず思い浮かぶのは、緑色の海藻パックを身体に塗った姿ではないだろうか。アルゴパックはまさにそれ。ブルターニュ産の良質な海藻をペースト状にしたパックをたっぷりと身体に塗って20分ほど全身を温める。その後、シャワーで洗い流した後も、アルゴパックの温熱作用で全身ぽかぽか。冷え性の人には是非おすすめだ。パック後は、肌もしっとりつややかに。
続いて、フィットネスプールで「ピシーナリラクゼーション」を体験。これは、海水の浮力を利用して全身の力を完全に抜く、という今までに経験したことのない浮遊感を体験できるトリートメント。首と足をフロートに預け、トレーナーのアドバイスに従いながら、足や腕をゆったりと動かすうちに、日頃無意識のうちに身体にかかっている力が徐々に抜けていき、まるで空間を漂っているかのような不思議な感覚に。耳まで水に浸かることによって外界音も遮断され、まさに無の境地。睡眠時よりも深くリラックスしたような感覚を得ることができる。
プログラムの合間にはアロマの香りで満たされたリラクゼーションルームでゆったりと休息をとったり、身体に優しい地元の素材を使ったメニューが人気のカフェレストランで食事をとったりすることもできるので、一日をゆったりと過ごして日頃の疲れを癒したい。
帰りの電車の中では、身体の内側からぽかぽかと温かく、全身に心地よい疲労感で満たされ、おもわずうとうとしてしまいそう。今日は深い眠りを得ることができそうだ。