加藤直子(Naoko Kato)
(株)都市デザインシステム企画部プランナー。新たな賃貸住宅のあり方として、「コレクティブハウス」の普及に目下奮闘中。プライベートでは「コーポラティブハウス」に住み、プランもご近所付き合いのある暮らしも気に入っている。
http://collec.jp/
(コレクティブハウスWEBサイト)
http://www.uds-net.co.jp/
((株)都市デザインシステムWEBサイト)
コレクティブハウス編 第1回
2008/04/15
みなさま、はじめまして。これから4回にわたり、北欧の「コレクティブハウス」についてご紹介させていただきます、都市デザインシステムの加藤です。
弊社をコーポラティブハウスの会社としてご存知の方もいらっしゃるかもしれません。コーポラティブ方式とは、「自ら住まう人たちが集まり、建設組合を結成し、自分の住戸を自由設計しながら、共同でマンションをつくる」方式です。みんなで集まり決め事などを話し合う機会もあるため、入居前にお互いの顔がわかり、入居後も緩やかなコミュニティのある暮らしが営まれます。私も、コーポラティブハウスで暮らしており、その心地よさを実感しています。そして今、そんなコーポラティブの心地よさを賃貸で実現しようと、まだ日本には数少ないコレクティブハウスの事業に取り組んでいます。
コレクティブハウス
ところで、「コレクティブハウス」って聞いたことはありますか?
集合住宅において、プライベートの住戸は通常通り確保しながら、そのほかに「コモン」と呼ばれる住人共有のキッチンやリビングダイニングなどの空間を持ち、生活の一部を共有する暮らし方です。
北欧で生まれ、北欧では既に暮らし方のひとつの選択肢として定着しています。余談ではありますが前述の「コーポラティブハウス」も、北欧が始まりです。北欧の実際の事例を通して、日本における「コレクティブハウス」の可能性についてもご一緒にお考え頂けたらと思います。
まず、コレクティブハウスの歴史についてご紹介しましょう。
北欧では、1930年代から、働く女性のための諸制度がだんだんと整備され、それに伴い女性の社会進出が進みます。そんな中、1970年代、働く女性問題の研究グループによる「日常生活の負担が軽くなり、男女平等を促進し、子供と親の両方にとって住みやすい居住形式」を求める運動のなかからコレクティブハウスは生まれています。その後北欧のみならず、ヨーロッパ各地やカナダ・アメリカなどへ広がっています。
コペンハーゲン(デンマーク)の街並み
北欧の人々には、「人として豊かな暮らし」を送ろうという国民的コンセンサスがあり、その「豊かな暮らし」のベースは「住宅」にあると考えられています。そこから、日本でもよく知られる、優れた「北欧のデザイン」が生み出されていると言えます。そして、デザインというハード面にとどまらず、よりよい「暮らしのかたち」を求める中で、「コレクティブハウス」も受け継がれています。
北欧にはいろいろなコレクティブハウスがあります。
ファミリーが主に暮らす、子供にとっていい環境を実現し、子育てや家事のシェア(北欧では、共働きがほとんどです)を図るコレクティブ。みんなで取り組むことで、エコや環境の良さを実現しているコレクティブ。最近ブームといわれるシニアのためのコレクティブ。次回から、そんな北欧の事例の一部について、ご紹介していきましょう。
ストックホルム(スウェーデン)の街並み
街の風景:男性がベビーカーを引く姿をよく見かけます。
(株)都市デザインシステム企画部プランナー。新たな賃貸住宅のあり方として、「コレクティブハウス」の普及に目下奮闘中。プライベートでは「コーポラティブハウス」に住み、プランもご近所付き合いのある暮らしも気に入っている。
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