加藤直子(Naoko Kato)
(株)都市デザインシステム企画部プランナー。新たな賃貸住宅のあり方として、「コレクティブハウス」の普及に目下奮闘中。プライベートでは「コーポラティブハウス」に住み、プランもご近所付き合いのある暮らしも気に入っている。
http://collec.jp/
(コレクティブハウスWEBサイト)
http://www.uds-net.co.jp/
((株)都市デザインシステムWEBサイト)
コレクティブハウス編 第2回
2008/05/01
デンマークの首都コペンハーゲンから車で約30分。ここは、広い庭を共有するコレクティブです。
一体的に計画された、テラスハウス(長屋)の配された一部に、コレクティブハウスがあります。コレクティブハウスは20戸程度を一グループとして、それぞれ「コモン」と呼ばれる共有のLDKと工作室があります。
ここでは、時々住人が集まって食事をする以外に、プライベートで友人を招いて使ったり、ティーンエイジャーたちが仲間同士でパーティーをしたりも。また、遠方から訪ねて来る親戚があったりした際に、泊まることも出来ます。
コモン工作室
DIYが根付いている北欧では、コレクティブハウスにコモンの工作室があることが多く、「男性のコミュニケーションの場として大事」とは、住人の談。自宅でDIYをするのは、部屋が汚れて大変なのでとても便利そう。時々しか使わない工具を共有することも、とても合理的ですね。
全体の敷地の中心には、広い広い共有の芝。ビオトープや、菜園、子供の砂場などもあります。広場の緑と低層の住棟の上に、広い空が見え、郊外ならではのゆったりとした時間が流れていきます。
戸建住宅のそれぞれの庭を集めて共有すると、まるで公園の中に住んでいるかのような環境が実現するのですね。
私たちが訪れた平日の午後、学校から帰った子供たちがあちこちから出て来ては、サッカーやブランコをして遊んでいました。住人同士が顔を知っているので、知らない人が入ってくると解かるので、ここは安心して暮らせる…とは、住人の談。
日本でも、マンションのセキュリティについて話題に上る機会は多いですが、こういった「ヒューマンセキュリティ」という方法についても、考えていきたいものです。
共有の広い芝。
子供たちが遊んでいます。
各住戸からは広い芝が望め、とても開放的。一般の家よりむしろ人の目が気になりません。また、外へ出れば、そこは自分の庭の延長のような、リラックスできる半パブリック空間。
「外部空間を共有する」ということをキーに発想を変えていけば、小さな土地をきっちり区切って窓に常時カーテンを下げて暮らしている日本の住環境は劇的に変わっていくかもしれません。実は、そんなプロジェクトの実現へ向け、今粛々と準備を始めているところです。
「共有する」という言葉から、日本人にはなかなかいいイメージが浮かびません。でも、少し視点を変えてみれば、自分に大きなメリットを与えてくれる、大きな可能性ではないでしょうか?そのメリットは、狭い日本だからこそ、より大きなメリットとなりうるのです。
(株)都市デザインシステム企画部プランナー。新たな賃貸住宅のあり方として、「コレクティブハウス」の普及に目下奮闘中。プライベートでは「コーポラティブハウス」に住み、プランもご近所付き合いのある暮らしも気に入っている。
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