加藤直子(Naoko Kato)
(株)都市デザインシステム企画部プランナー。新たな賃貸住宅のあり方として、「コレクティブハウス」の普及に目下奮闘中。プライベートでは「コーポラティブハウス」に住み、プランもご近所付き合いのある暮らしも気に入っている。
http://collec.jp/
(コレクティブハウスWEBサイト)
http://www.uds-net.co.jp/
((株)都市デザインシステムWEBサイト)
コレクティブハウス編 第3回
2008/05/15
外観
こちらは、スウェーデンのストックホルム市内にある、63世帯の住む比較的規模の大きなコレクティブハウスです。ファミリーを中心とし、家事や育児のシェアや、子供を育てるいい環境を実現している例で、約20年の歴史があります。
こちらのコレクティブハウスでは、食事の共同化「コモンミール」をはじめとした非常に効率的な家事の共同化が行われています。
コモンミールは月曜から木曜まで週4回。参加・不参加は自由で、いつも全体の半数ほどの人が利用しているということです。5時ごろ食事が出来上がり、7時すぎまでの間、都合の良い時間にコモンダイニングへ来てそれぞれ食事をします。テイクアウトもOKとのこと。
コモンダイニング
食事を作る当番は、1ヶ月に1回のペースでまわってきます。1人1ヶ月に5h分の担当をすれば、一ヶ月週4回の夕飯はコモンに行って食べるだけ。毎日の準備と片付け、それに伴う買い物もないので時間的に余裕が出来、経済的にもメリットがあるという合理的な考えからきています。毎日必ず家で食べるという、小さな子供がいる家庭には、よりメリットのあるシステムかもしれません。
日本では外食をする場所や、お惣菜やさんも充実しているので、北欧ほど必要性はないかもしれませんが、家に帰れば、手作りのゴハンが待っているというのはいいかもしれませんね。ちなみに各住戸にはキッチンやダイニングは通常通り付いていて、住人の方はコモンへ行く日もあれば、自宅で食べる日もあるという風に使い分けています。
こちらのコレクティブハウスでは、規模のメリットを生かし、充実した共用設備があります。キッズルームや工作室、ランドリールームや、トレーニングルームなど。
キッズルームでは子供のおもちゃを共有しています。北欧は冬は陽が暮れるのが非常に早く、寒い期間も長いので、子供同士屋内で遊べるこんなスペースは有意義とのこと。個人ではなかなか持てないスペースを、みんなでシェアすることで実現しています。
トレーニングルームがあるのも、健康器具で部屋が狭くなるということを考えると、とてもいいかもしれません。
ランドリールームには、大型の洗濯機と乾燥機があります。北欧では、一般的に自然乾燥はさせないということなので、大型の乾燥機は必需品。また、ちょっとびっくりしたのが、シーツのプレス機というものがあること。大型のシーツを簡単にアイロン掛けできるということです。
「共有する」というキーワードを暮らしに取り入れると、個人で抱えるものを減らしてすっきりする部分と、個人では持てないものを持つことでより便利になる部分があります。
キッズルーム
トレーニングルーム
ランドリールーム
壁のところどころに住人の集合写真や、ハロウィンの時の子供たちのかわいい変装写真も…。家事や空間や設備をシェアし、合理的に、時間的にも精神的にも余裕ある暮らしを実現する。さらには、お互いの緩やかなつながりが生まれ、安心と楽しさが暮らしを豊かにしてくれるようです。
(株)都市デザインシステム企画部プランナー。新たな賃貸住宅のあり方として、「コレクティブハウス」の普及に目下奮闘中。プライベートでは「コーポラティブハウス」に住み、プランもご近所付き合いのある暮らしも気に入っている。
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