連載コラム グルメ 【マックロマンスの遊牧民的バーライフ】 Vol.41
祝!プースカフェ自由が丘15周年(1/2)
バー・スタイリスト MAC ROMANCE
2008/05/23
今週、「プースカフェ自由が丘」が開店15周年をむかえた。30年50年と、人生をかけて店をきりもりされている諸先輩方にくらべれば屁のようなものだけれど、それでも15年はけっこうな年月だと思う。たいして儲かりもしないような店を、たいした情熱もなく長期間維持し続けるのはそれなりに大変なことなのだ。
ナチスドイツの収容所だったかで、右のバケツの水を左のバケツにうつし、また左のバケツの水を右のバケツに…をくり返すという拷問があって、これを長時間やらされた人間は皆発狂してしまう。という怖い話を聞いたことがある。本当にそんな拷問があったかは知るすべもないけれど、要するに人間の行動ににおけるモチベーションの必要性の話である。
プースカフェの経営はその拷問にとても似ていると思う。他人の目には呑気で楽ちんに見えるかも知れないけれど、本人は今にも発狂しそうな状態で水をうつし続けているのである。オレの仕事も同じだと言うなかれ、あなたの仕事には給料があるはずである。私はこれをほとんど無償で15年間もやり続けているのだ。嫌ならやめろとおっしゃるかも知れない。でも嫌でもやめられないから拷問だと申しているのである。
目的が理解しづらいものごとは敬遠されやすい。「金のため」とか「愛のため」「国のため」など、目標が明快なもののために人は行動する。雑誌「LEON」はファッションの目的を「モテる」に設定した。それまでのファッション雑誌が避け続けてきた「何のためにお洒落をするのか?」という問いに見事なまでに明快な答えを与えて成功したわけである。今さら「LEON」を引き合いに出すのも時代遅れかもしれないが、この「モテる」というモチベーションは若者にも中年にも男女を問わず強く支持されているようである。
















