連載コラム ライフスタイル 【小西康隆の『小粋の哲学』】 Vol.16
雨降りだから、思いっきりお洒落をして外に出掛けよう。(1/2)
(株)インタープラネット プロデューサー 小西康隆
2008/06/16
6月に入り東京にも梅雨が到来だ。外では紫陽花が奇麗に咲き出してきたが、湿度もグッと高くなり汗っかきの僕には辛い季節だ。
「七十二候」では、ひと月を5つに分けて、6月初旬は「蟷螂生」(かまきり、しょうず)と言う。ちょうど、カマキリが生まれる時期なのだ。その次は、「腐草為蛍」と言う。「腐った草が蒸れて、ホタルとなる」の意だ。15日から20日頃は「梅子黄」、梅の実が黄ばんで熟れてくる季節。
6月の後半になると、「乃東枯」と言い、夏枯れ草が枯れる頃だ。そして、最後は「菖蒲華」。あやめの花が咲き始める季節の到来を意味する。どれも漢字だけだと全く読めない字ばかりだけれど、意味を知ると「何て素敵な言葉なのだ」と思って仕舞うのだ。
この「七十二候」と云うのは、一年の二十四節気をさらに細かく分けて大体五日間ごとに草木や虫の動きや気象の変化を短文で表現したものだ。元々、中国で生まれたのだが、江戸の頃に日本の風土に合う様に改訂され今に伝わっているそうだ。
さて、梅雨は当然の事ながら雨の日が多い季節。朝起きて雨がザーザー降っていると出掛けたく無いなぁ、なんて思っている方々も多いのじゃないだろうか。
晴れの日は気持ちが良いが、僕は雨降りの日も好きなのだ。もちろん、土砂降りだったり、台風とかは別だが、都会の雨は、汚れた空気や殺伐とした風景を洗い流してくれるようで、窓をつたう雨音も僕には何だか心が穏やかに癒されていく感じがして、結構好きなのだ。
以前、金融機関のコールセンター設立のコンサルティング業務をしていた時の事。電話を使って、受話器の向こうの顔の見えないお客様とコミュニケーションを取らなければならないのだが、初めての経験なので皆上手くしゃべることが出来ず、自信の無い会話になっていた。そんな彼女たちに、「物事をネガティヴに捉えずに、なんでもポジティヴに捉えて考えてみる」事を教えていたのだった。
その時に例に挙げて、僕が話して聞かせていたのが「雨降りの日」の話だった。「雨降りだから出掛けたくない」じゃなくて、「雨降りなのだから素敵なレインコートやお洒落なレインシューズを履いて出掛けよう」って考えれば、随分と生活が楽しくなる筈だ。風邪を引いて二日間休む事になった時だって、「きっと神様がそろそろ休まないともっと大変な事に見舞われるぞ」って云う啓示なのだと思うようにすれば、可成り前向きな考え方の持ち主になれるのだ。
そうやって、自信を身につけて行けば、自然にそれが相手の心に刺さるものなのだ。そして、雨音のリズムに乗って珈琲を煎れながら、雨用のお洒落をあれやこれや悩んで楽しむ訳だ。霧雨や、すぐに上がりそうな雨降りの時は、傘を持たずにレインハットで街へ出掛ける。僕の様に顔に個性があまりないタイプはメガネとか帽子を上手く使って自分自身を引き立たせようと頑張っている訳だが、レインハットは傘代わりとおシャレの一挙両得なスグレモノなのである。
ニューヨークに行くと、雨や小雪の中でも傘をささずに颯爽と歩いているカッコいい人々を見かける。「あぁ、僕もあんなに格好良くレインハットが似合うオヤジになりたいなぁ。」とつくづく思ったものだ。それ依頼、素敵なレインハットを見つけると次々と買って仕舞うのだ。まぁ、洋服や靴と違って元々が高くないので、買い易いのである。











