将来の“変化”を見据えた自由さ
寝室(北側)
地上3階・地下1階というUnite全体の構造に対し、今回の住居は1階及び地下1階からなるメゾネット構成となっている。居室へのエントランスは1階側で、履物を取り替えるスペースとは別に6.9畳のフリースペースと大型の収納が設置されている。また、南側の大きな開口からは屋外の駐車スペースにそのままアクセスすることが可能で、重い荷物を車から出し入れするのに実に便利だ。ちなみに現オーナーはこのスペースでお花を生けたり、知人を招いてサロンのようにお茶を楽しんだりしているとのこと。コンクリート打ちっ放しの内装に、和風のアンティーク家具や花器を配置したインテリアは、禅的な美しさを醸し出している。
らせん階段を下れば、リビング、ダイニング、キッチン、そして寝室・浴室を含む、メインの居住スペースとなる。広さは合計24.5畳以上、更にロフト付きと実に開放的。地下階とはいえ、南側(駐車スペース側)の地上から大きく切り取られた窓とドライエリアのおかげで、充分に明るく風抜けも良い。また地下階のメリットとして保温性が高いため、夏はエアコンを使用しなくとも涼しく過ごせ、冬は床暖房のみでほぼ温まるそうだ。設計前に心配された湿気も全く問題がないとのこと。
居室北側にも南側同様に地上からの大きな開口があり、実際の感覚としてそこが地下階であることを感じる機会は実に少ない(というか、殆どない)。更に北側には窓に面した大型のロフトがあり、寝室とするのも良し、収納場所とするのも良しと、スペースを非常に大きく使うことが出来る。
そしてキッチンや浴室など水回り以外に関しては、備え付けの家具・設備がほとんど存在しない。これは、「子供が育つなどライフスタイルが変化するのに伴って、間取りも自由に変更しやすいように」という、居住者目線ならではのニーズが設計に反映されているためである。
居住者が家族のためを想い、考えに考え抜いて実現した理想のすまい。大量生産の分譲マンションでは決して得られることのない喜びが部屋の隅々まで満ち溢れている。
※コラムタイトル「10時間38分」とは、諸データによりKersolで取りまとめました「就業者の平日平均在宅時間」(在宅起床時間平均4時間29分、睡眠時間平均6時間9分)です。