連載コラム グルメ 【マックロマンスの遊牧民的バーライフ】 Vol.47

INTO MY ARMS(1/2)

バー・スタイリスト MAC ROMANCE


2008/07/04

クリップする

煙草がひと箱1000円になるかもしれないって、私は煙草を吸わないので直接的にはあまり関係のない話だけれど、近年の世界的な嫌煙ブームには少々懐疑的なスタンスに立っている。ここまで急激に世界中が一斉に煙草をバッシングしだした現実を見ていると、背後に何か政治的な陰謀のようなものがあるんじゃないかと思ってしまう。人が煙草を吸わなくなって、得をする人間がきっとどこかにいるに違いない。

非喫煙者にとって今回の嫌煙ブーム、直接的には大歓迎だろうけど、肩身のせまい喫煙者の他にもどこかでひっそりと泣いている人たちがいるのではないかと想像する。煙草の生産で生活をまかなっている人たちとかね。そういうところで発生したストレスはめぐりめぐって世界中に毒をまきちらしたりすることになったりするから、生活環境における過激な変化というのには注意が必要だと私は思う。

ま、今のところは嫌煙ブーム、非喫煙者の私にとっては他人ごと、しかし少し怖いのは嫌煙運動にある程度の決着がついた後である。世の中から喫煙を閉め出すことに成功した運動家らは、煙草のない世界で平和で静かに暮らすようになるだろうか?いいやそんなことはないね。次なるターゲットを設定して、それを叩きはじめるに決まっている。正義の名のもとに他人をバッシングするのが大好きなのだ。彼らは。

INTO MY ARMS

そこで槍玉にあがりそうなのが、他でもない「飲酒」である。健康問題だけではなく、社会に対する迷惑度とか青少年に与える悪影響などの観点から判断しても、飲酒の悪行は決して喫煙にひけをとらない。煙草を吸って暴力的になる人間はめずらしいが、酒を飲んで人を殴るような輩のひとりやふたりはどこにでもいる。煙草を吸いながら運転している人と酒を飲みながら運転している人の助手席のどちらかに座らなければならないと選択をせまられたら、ほとんどの人が後者を避けると思う。そこまで極端な例を出さずとも、飲酒者だったら誰でも、酒を飲んでとてつもない失態をさらした経験が一度ならずともあるはずだ。

そんな飲酒のことを日頃からよく思っていない人たちは少なからず存在すると思うし、どんどん厳しくなる交通ルールとも平行して、今後世間で嫌酒ブームが発生する可能性はじゅうぶんに考えられると思う。





高級・ラグジュアリー・富裕層向けWEBマガジン「カーソル」の特集

特集一覧