連載コラム グルメ 【マックロマンスの遊牧民的バーライフ】 Vol.49

シーズンズ・コンサート(1/2)

バー・スタイリスト MAC ROMANCE


2008/07/18

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シーズンズ・コンサート

友人で音楽イベントプロデューサーの祝田民子さんのシカケによる「シーズンズコンサート」で毎回バーコーナーを担当させていただいている。「五感で楽しむコンサート」をテーマに展開するシーズンズコンサートは名の通りワンシーズンごとに年4回開催されていて、毎回季節にちなんだ演出が多方面のアーティストのコラボレーションによって施されている。音、光、香り、映像、美術…それぞれのスペシャリストが集う中、私めも負けじと毎回頭をひねり趣向をこらして様々なバードリンクを提供している。

音楽のイベントで、お客の飲み物まで演出が施されているケースはまれだと思う。高価な入場料を支払って一流の音楽を聴くためにドレスアップして集まったお客の手に紙コップに入った安ワイン。というような光景を目にするのは決してめずらしいことではない。よく冷えたシャンパンが用意されていて、プロのサービスマンが給仕をしているだけで、イベントの印象がぐっと格式高くなると思うのだけど、オーガナイズする方もなかなかそこまで手がまわらないのが実情だ。

前回は会場の原宿クエストのオープン20周年記念ということで、雅楽演奏家の東儀秀樹さんとニ胡演奏家のジャーパンファンさんの豪華ジョイントライブが実現。この規模のコンサートでこのキャスティングをできる人は祝田さん以外にはちょっといないと思う。

一度シーズンズコンサートに出演したアーティストは、必ずまた祝田さんプロデュースのコンサートに出演したいと言う。ギャラがよいという話ではなかろう。中には、ギャラを少なくしてもよいからぜひまた声をかけてくれと言うアーティストもいる。別に不思議な話ではない。祝田さんがアーティストのことをよく考えてイベントを制作するからである。あたりまえの事のように聞こえるかも知れないけれど、そのあたりまえのことが忘れ去られているのが現在の音楽イベント事情、あらかじめ構成された枠組みがあって、そこにパーツをはめ込むようにアーティストのキャスティングをする。制作は効率的で経費も低く抑えられるけれど、演奏の良し悪しは二の次である。プロ・ミュージシャンはプロだから、どのような環境下においてもベストな演奏をする。でも彼らの多くはプロ・ミュージシャンである以前にアーティストである。限りなく完璧なものを目指すのがアーティストであり、その意向が反映されてこそ、よいコンサートができあがるのだと思う。





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