《残りもの(家族II)》2000年 MAC/VAL, Musee d'art contemporain Conseil general du Val-de-marne Photo: Jacque Faujour
「アネット・メサジェ:聖と俗の使者たち」展は、フランスを代表する女性アーティスト、アネット・メサジェを紹介する日本初の大規模な個展である。
メサジェは絵、写真、記事、拾い集めたオブジェ、言葉、剥製、ぬいぐるみ、布、刺繍、糸、編み物などの断片を用いて、聖と俗、ユーモアと恐怖、愛と悲しみ、女性と男性、動物と人間、子供と大人、生と死、表と裏など、人間の相反する感覚を日常の視点から紡ぎ出す。
90年代半ばから現代美術の世界で多様されるようになった素材を70年代からいち早く使用し、個にまつわる物語を作品化してきた。最近では対立する二つの要素をはらむ人間の複雑さを機械仕掛けの大規模なインスタレーション作品で展開し、特にその評価を高めている。
2005年には、ヴェネチア・ビエンナーレのフランス館代表作家として参加。金獅子賞を受賞し、大きな話題をさらった。彼女の作品は視覚的にも楽しめる、大規模な作品も多く、さまざまな世代にアピールする独特の魅力が詰まっている。
本展はパリ(ポンピドゥーセンター)をはじめ、フィンランド、韓国を巡回した国際展。日本では森美術館のギャラリー空間を生かしたスケールの大きな展示を楽しむことができる。展示は2005年の第51回ヴェネチア・ビエンナーレで金の獅子賞を受賞した《カジノ》をはじめ、代表作《つながったり分かれたり》などを含む約30数点の作品によって構成される。
《噂》2000-2004年 マラン・カーミッツ・コレクション、パリ Photo: Marc Domage
《つながったり分かれたり》2001-2002年 サイズ可変 コンピュータ、布製自動人形、縄、滑車、電動機、ケーブル、木製槍、布製玩具、布製柱と柵 ポンピドゥーセンター・パリ国立近代美術館蔵 Photo: Adam Rzepka