湖西にひろがる、広大な棚田 © Mitsuhiko Imamori
四季折々に違った表情を見せる田んぼの風景や人々の暮らし、美しく羽化したオオムラサキ、一面黄金色に染まった秋の田んぼ、雪に包まれる静かな冬。そこには、どこかなつかしい日本人の心の原風景ともいえる景色が広がっている。
田んぼを中心として、雑木林や小川などが点在し、人と自然が上手に共生しているような環境を「里山」と言う。それはけっして特別な環境ではない。戦後の高度経済成長以前の日本では、どこででも普通に見られた風景である。滋賀県の琵琶湖湖畔には、古来より続く豊かな「里山」が今も残されている。
写真家・今森光彦氏は、琵琶湖をのぞむアトリエを拠点に、琵琶湖湖畔の「里山」に生きる小さな生命たちと、そこに生きる人々の関わりを写真に撮り続けてきた。1995年に写真集『里山物語』によって写真家として大きく注目され、1999年には、撮影監督として参画したNHKスペシャル『映像詩 里山』が、大きな反響を呼んだ。その映像を利用して作成された記録映画『今森光彦の里山物語』も公開され、高い評価を得た。その後もNHKの『映像詩 里山シリーズ』の企画に継続的に加わるなど、様々なメディアを使って里山を発信し続けている。
本展では、今森光彦氏が見つめてきた「里山での生命の循環」という静かなドラマを独自の視点で捉えた写真によって構成する。
展示構成
1. 『里山 人と自然がともに生きる』
- 雑木林の四季
- 雑木林、田んぼに暮らす虫たちの世界
- 田んぼをめぐる人々の暮らし
2. 『里山 命をめぐる水辺』
- 集落にはりめぐらされた編み目のような水路を利用した暮らし、その水路を住処にする生き物たち
- 家の中に湧き水を取り入れた「川端・かばた」と呼ばれる独特の仕組み
- ヨシ原・生命のゆりかご(ヨシ原に息づく生き物たち)
写真作品
大型作品を中心に約150点
ギャラリートーク&サイン会
8月14日(木)、15日(金)、16日(土)、17日(日)、23日(土)、24日(日)
1日2回 正午〜/15:00〜