日本を代表する総合商社・丸紅が所蔵する、美術、工芸、染織など、幅広い分野にわたる数多くのコレクション展示する大規模な展覧会が2008年11月22日から損保ジャパン東郷青児美術館にて開催される。
丸紅コレクションには、大きく分けて二つの分野があり、一つは、時代衣裳など染織分野の所蔵品。同社の前身である丸紅商店の京都支店が、呉服の意匠研究の参考資料とするために収集したもの。淀君の小袖裂をはじめとする近世の小袖や能装束、近代の卓抜な意匠の着物、著名画家や工芸家による図案など、染織史を辿る上で欠かせない貴重な作品群となっている。
もう一つが、日本および西洋の優れた絵画。日本で唯一のイタリアルネッサンス期の名作・ボッティチェリの絵画「美しきシモネッタ」をはじめとする西洋画は、総合商社が展開する多彩な事業の一つとして開設した丸紅アート・ギャラリーが、かつて収集したもの。その他、印象派の作品など重要な近代西洋絵画が所蔵されている。また日本の絵画は、洋画を中心に著名作家の作品を数多く所蔵し、特に関西発祥の同社ならではの、大阪・京都ゆかりの作家の貴重な作品が見出されるのも特徴だ。
本展覧会では、コレクションの精華約200点を選んで一堂に紹介し、通常は非公開のこれらの貴重な作品を鑑賞する、またとない機会となるだろう。
《美しきシモネッタ》サンドロ・ボッティチェリ、1480-85年頃
《モダン調》斎藤 佳三、1929年
《線条》杉浦 非水、1930年
《ヴィル・ダヴレーのあずまや》カミーユ・コロー、1847年