グルメ情報 ロゼワイン【From Kersol Magazine】

フランスでは、ワイン造りに異変が起きています


2008/11/18

クリップする

ワイン界の彗星、移動ネゴシアン「ドメーヌ・ド・ランセストラ」

自然派ワインの生みの親、故ジュール・ショーヴェ氏の再来とも囁かれるシリル・アロンゾ氏。フランス・ワイン業界に彗星のごとく現れたドメーヌ・ド・ランセストラは、畑を所有せず自然派ワイン造りを行なう「風変わりなワイン生産者」、「移動ネゴシアン」として、フランスのメディア誌を騒がせている。そんなワイン界のニューウェーブの謎を紐解いてみよう。

アロンゾ氏の軌跡

アロンゾ氏の軌跡

ボージョレ生まれのシリル・アロンゾ氏は現在38才。モンペリエの大学でワイン醸造を学び、ボーヌでエノローグの資格を取得後は、いくつかのレストランでソムリエとして経験を積んできた。その後、スイス・ジュネーブ近郊のドメーヌ・ヴィーニュ・ブランシュで17品種の栽培を経験、1998年にはフランス・サヴォア地方ビュジェに4haのブドウ畑を手に入れ、シャルドネ種、ガメイ種、ピノ・ノワール種のほか地品種モンドゥーズ種やアルテッス種でヴァン・ナチュレルを造り、現在の醸造の基礎を築き上げた。その当時アロンゾ氏が造ったワインは「幻のワイン」と称され現在では入手不可能となっている。

続きを読む

畑を所有せずに行うワイン造り

畑を所有せずに行うワイン造り

そんなアロンゾ氏が、マコンとボージョレの間のロマネシュ・トラン村に最愛の伴侶・キャリンヌさんと共に「ドメーヌ・ド・ランセストラ」を立ち上げたのは、2004年のこと。畑を買おうと奔走していたアロンゾ氏が目の当たりにしたのは、想像を越える畑の値段であった。「高すぎて畑は買えない」。そこで思いついたのが師である故ジュール・ショヴェ氏の、ネゴシアン(ブドウやワインを農家や生産者から購入するワイン商)としてのスタイルであった。ドメーヌ名は、自身のワイン造りに採用した先祖代々伝わる方法「Ancestrale(アンセストラル)」から名付けた。

続きを読む

10を超える栽培者を渡り歩き、良質なブドウを栽培

10を超える栽培者を渡り歩き、良質なブドウを栽培

アロンゾ氏は知り合いの各醸造元に出入りし、畑や醸造施設を借りることから始めた。優れた栽培家からブドウを入手し、醸造施設を借りアロンゾ流の醸造方法でワインを造り上げる。自らブドウを育て、自分たちの手で収穫することもある。「良い畑があれば、どこでもワインが造れる」。すぐに飛んでいけるようマコネ地区、ボージョレ地区半径10キロを行動範囲に設定し、現在10を越える栽培家とタッグを組む。明確な方針の下、良質なブドウをつくりワインを造り上げる。一見誰でも思いつきそうなこの手法、実はとんでもなく風変わりで、しかもアロンゾ氏以外では到底不可能なことだったのだ。

続きを読む





注目の情報

一軒家レストランの迷宮

一軒家レストランの迷宮

秋の夕暮れ、一軒家のレストランに灯りがともる。そこは、ゲストを温かく迎えてくれる我が家のような空間であり、また別世界へと誘う秘密の入り口。