ファッション&スポーツビジネス特集
行き詰ったのは「ビジネスモデル」
プロ野球は今まさに、スターダムとしての地位を失おうとしている。
では、プロ野球の低迷感は“感覚的”なものだけなのだろうか?
否、現在のプロ野球の低迷感の根源は、プロ野球への人気そのものよりも、その「ビジネスモデルの行き詰まり」にある。つまり、セ・リーグが中心となってこれまで維持してきた「巨人軍人気とその放映権収入に依存したビジネスモデル」がここ数年で急速に崩れ、利害の中心たる球団関係者やマスメディアが「巨人人気の低迷」という事業環境の変化に対応できず、当惑しきっているというのが主な実態なのだ。
もともと、プロ野球球団の多くは巨額の赤字を毎年のように垂れ流していた。その中でも主にセ・リーグの球団は、巨人人気による多大な恩恵、特にテレビの全国放送による放映権収入に経営の多くを依存し、他方では自チームのファン拡大や放映権収入以外の収益確保を怠ってきた。それが、ドル箱の巨人戦人気の低迷によって収益環境の急激な悪化を招き、球団経営、或いはプロ野球の在り方そのものが根幹から大きく揺らいでいる。
このまま“耐えらざるほど”環境が悪化すれば、球団は有名選手の放出やファンサービスのカットなどコスト削減を進め、いずれはあの3年前の大騒動(オリックス・近鉄の合併、楽天の参入)のように、再び球団売却やチーム削減の議論がなされることになるだろう。そしてチーム名や拠点地域が頻繁に転々とする不安定な状態が続けば、チームに対するファンや地域の愛着が育つはずもなく、結果、プロ野球の永続的な発展など期待するべくもない。
Point!
- 現在の閉塞感は、プロ野球人気が低迷しているというよりは、“巨人中心、テレビ依存”のビジネスモデルが行き詰っていることによる。
- ビジネスとしてのプロ野球の環境が悪化すれば、スポーツとしての永続的な発展は望めない。
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