ファッション&スポーツビジネス特集
オーナーの利害が最優先 -資本と経営の混同が生む弊害-
プロ野球には、セ・パ両リーグ12球団を組織する最上位組織として「社団法人日本野球機構」とそのコミッショナーが存在する。しかし最高責任者としてリーダーシップを発揮する立場であるはずのコミッショナーの権限は、「日本シリーズ、オールスター、国際試合の興行」といった非常に限られたものとなっている。その一方で、「日本プロフェッショナル野球組織」と呼ばれる、12球団による“任意団体”が別途存在し、プロ野球の重要事項を実質的に決定するという複雑な権利構造となっている。
特に後者の、より強い権限を持つ日本プロフェッショナル野球組織は「オーナー会議」を中心とした組織であるため、オーナー同士のパワーバランスの影響を大きく受け、場合によっては選手制度などプロ野球全体の重要なルールが一部の有力オーナーの利害によって独善的に決定されてしまうという事態が起こりうる。
このように、リーグ全体の経営とオーナー資本が一体化してしまっている現在の構造では、特定の球団の権益を確保できようとも、プロ野球全体の発展は望むべくもない。プロ野球が新たなステージへの展開を求められている今、リーグ経営と資本を分離させるか、或いはリーグ全体に対する中立的、且つ、強力な権限を持つリーダーシップ構造を築き上げる必要があると言える。
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