ファッション&スポーツビジネス特集
“魅力的な試合”を増やすため
プロ野球として成長余地のある市場領域を定めた上で、そのマーケットでの「ファン獲得・育成」が必要となる。“ファンを増やす”ための施策は、地域密着など大小様々な要素が存在するが、一言で言ってしまえば「試合・リーグの魅力を高める」ことであろう。そのために球界全体が取り組むべきこととして、とりわけ「各球団の戦力を戦略的にコントロール」することが挙げられる。
『スターシステムと戦力均衡化』
日本のプロ野球が最も隆盛を誇った時代、それはすなわち読売巨人軍というチームの常勝時代であった。甲子園、大学野球を沸かせた花形のスター選手の多くが巨人軍に入団し、最長で9シーズン連続リーグ優勝という不倒の記録を打ち立てた。試合の多くは全国でテレビ放送され、日本人なら誰もが知っているほどのスター選手が何人も生み出された。
こういった「全国的なスターチーム」は単に球団個別の行動の結果だけでなく、ドラフト制度やFA制度といったリーグ全体の仕組み、或いはメディアのとった行動の結果として生まれる。リーグやメディアが特定のスターチームを集中的に売り出すことにより、大規模なファンの拡大を図るのである。
昔年の大相撲の全盛期などを併せて鑑みると、こういった「圧倒的なスターの存在」を打ち立てる手法は、日本の国民性に合っているのかもしれない。また日本に限らず、イギリスのプレミアリーグ(サッカー)なども同様の戦略を取り、成功している。しかしながら一方で、スターチームが“スターでなくなる”リスク(戦力の弱体化やスキャンダルなど)がリーグ全体に及ぼす影響を考慮しなければならない。
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