ファッション&スポーツビジネス特集
悪循環を招いた、金銭主導の選手流動化
過去のプロ野球では、新人選手の獲得はドラフト制度による抽選によって決められていたため、選手は入団に際し、球団を選択する自由が実質上与えられなかった。また、入団後の移籍も、球団側の主導によるトレードのみとなっていた。しかし1993年より、ドラフト制度には逆指名制度、そして入団後にはFA(フリーエージェント)制度が導入され、選手の球団選択の自由(選手の流動化)が一気に拡大した。
もちろん、選手には職業選択の自由として、球団を選択する権利が付与されるべきである。しかし上記2制度はいずれも“金銭主導の選手流動化(お金にモノを言わせて選手を獲得するシステム)”であったため、年俸や契約金などの高騰を招き、「球団の財力差=戦力差」という方程式をより強く加速させる結果となった。加えて、金銭にまつわる不祥事が続発したり、有力選手が頻繁に移籍することで“チームや選手に愛着を持ちづらい”状態になったりと、好まれざる副作用も生じている。
なお、ドラフトの逆指名制度は、2005年より「希望入団枠制度」に変更され、巨額の裏金による選手獲得という大きな問題を引き起こす要因となった。有望な新人選手を獲得するため、時には何十億円という異常な金銭が裏でやりとりされたという(この不祥事により当制度は2008年以降、廃止となった)。
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